エコアップとは?
エコアップとは、多種多様な生きものが生息できる環境を、整備・創出する試みのことを言います。
当社は主に、河川、池沼、湿地、公園池、ビオトープなどの水辺環境のエコアップを得意としています。
エコアップの流れ
水質、水深、底質、周辺植生、既存の生きもの、人の利用状況などを調査し、あわせて管理目的や課題を伺います。
「どんな生きものが戻れるか」「人とどう共存させるか」など、生態系・景観・維持管理の観点から目標を明確にします。
多様な生息環境(水深の変化、隠れ場、植栽配置など)を意識し、場所に合ったエコアップ計画を立案します。
自然環境への影響を抑えながら、段階的に整備を実施します。必要に応じてワークショップや参加型施工も行います。
生きものの定着状況や水辺の変化を継続的に確認し、効果を評価します。
調査結果をもとに管理方法を見直し、環境がより良く循環するよう改善を重ねていきます。
都内にある緑道型水辺空間のエコアップ事例
都内にある、設置から約10年が経過したビオトープについて、
「より多様な生きものが暮らせる場所にしたい」というご要望を受け、エコアップを開始しました。
環境への負荷を抑えるため、年度ごとに整備内容を見直し、5年計画で段階的にビオトープを再構築しています。
子どもたちの利用が多い緑道内に位置することから、観察しやすいエリアと生きものを守る保護エリアを区分し、
人の利用と生態系保全の両立を目指した設計としました。

1年目(2024年度)の作業内容
- 概要
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子供たちが水辺を観察しやすいように、観察デッキや、池をつなぐ橋を増設しました。
- ねらい
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子どもたちが水辺の生きものをより身近に感じ、じっくり観察できるようにすることをねらいとして、デッキを設置しました。
これにより、水辺に近づきやすくなり、生きものの動きや環境の変化を感じ取りやすくなっています。
また、ビオトープ全体を無理なく回遊できるよう、橋を設けることで、観察や散策がスムーズになり、日常的に立ち寄りやすい、
水辺を身近に感じられる空間づくりを目指しました。




2年目(2025年度)の作業内容
- 概要
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池前に木道を設置しました。
- ねらい
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人の往来や風の影響によって土が流出し、地面がやせてしまっている状況を改善するために、木道を整備しました。
木材で道を設け、その隙間に芝生を植えることで、土の流亡を抑えるとともに、足元の景観も整えています。これにより、歩きやすさと環境保全の両立を図り、ビオトープ全体がより心地よい空間となることを目指しました。


今後はどうしていくの?
今後は、池内に植栽している水草や周辺の植物を守るため、いくつかの保護エリアの設置を予定しています。
①水草を守るための水辺環境づくり
池に植栽している水草を保護するため、水深を浅くし流れを速める環境づくりを行います。水草の天敵であるアメリカザリガニが定着しにくい条件を整えることで、水草が育ちやすい池を目指します。

②踏圧から植物を守る植栽保護エリア
人の通行による踏みつけから植物を守るため、植栽のまわりを囲う保護エリアを設置します。これにより、植物の枯死を防ぎ、安定して育つ環境を整えていきます。

③生きもののすみかと観察の場を兼ねた植栽帯
丸太や杭を使った植栽帯は、植物を守るだけでなく、昆虫などの小さな生きものの生息域にもなります。子どもたちが身近に生きものを観察できる場としての活用も期待しています。

