きっかけ
「ヤゴがメダカを食べちゃう!」
以前当社で施工した園庭のビオトープでヤゴの姿が増え始めた頃、子どもたちのそんな声が聞こえてきました。
心配した子どもたちは、メダカを守ろうと池をのぞき込み、ヤゴを一生懸命捕まえようとしていたそうです。
この出来事をきっかけに、生きもの同士の関係や、ビオトープで起きていることを子どもたちと一緒に考える環境授業を行うことになりました。
授業の準備
ヤゴからトンボになるまでの暮らしをテーマにしたオリジナル紙芝居の制作
今回の授業では、ヤゴからトンボになるまでの暮らしをテーマにしたオリジナルの紙芝居を制作しました。
「ヤゴは何をして生きているのか」「どんな気持ちで暮らしているのか」などに注目した内容となっており、3歳児(年少クラス)でも最後まで楽しめるよう難しい内容は省くなどの工夫をしました。
また、あらかじめ子どもたちから質問を募集し、その声も参考にしながら構成を考えました。

子どもたちから寄せられた質問
年少・年中・年長、それぞれの視点から、たくさんの疑問が集まりました。どの質問からも、日頃からビオトープをよく観察していることが伝わってきました。
- 「ヤゴはなんでメダカを食べるの?」
- 「メダカが寝ている間に食べられちゃわない?」
- 「水がぜんぶなくなったらどうするの?」
- 「ビオトープが凍っちゃったら?」
- 「赤ちゃんメダカはどうやって生きるの?」
- 「ヤゴの食べものがなくなったらどうなるの?」
授業当日
授業は、紙芝居 → 解説 → 質問タイムという流れで実施しました。
ビオトープには、水草や泥、隠れ場所があることで、生きもの同士が逃げたり隠れたりできること。
水槽とは違い、自然の中では一方的に食べ尽くされることは起こりにくいということを紙芝居を使って説明しました。
- 年少クラスの子どもたちも、最後まで集中してお話を聞いてくれました
- 「ヤゴも生きるためにごはんを食べている」という視点に、はっとした表情を見せる子も
- 「全部食べられちゃうわけじゃない」ということを、水草や土の役割と一緒に伝えました




授業を通して見えてきたこと
- 子どもたちは「守る」だけでなく「見守る」ことの大切さを少しずつ理解している
- 定期的にお話をすることで、季節の変化や生きものの変化に気づきやすくなる
- ビオトープへの関心が一時的なものではなく、継続して高まっている
ビオトープは、完成した瞬間がゴールではありません。その後も一緒に観察し、考え、話し合うことで、学びの場として育っていくものだと私たちは考えています。
園児の「なんで?」から始まった今回の授業は、ビオトープが“生きた教材”として活かされていることを実感する機会となりました。
