【稲刈り後の田んぼはどうする?】 冬の田んぼで育てる菜の花と、土づくりの話
わたしたちは、屋上や都会の中でも田んぼのある風景や営みを楽しめるよう、ビオトープの技術と田んぼづくりを組み合わせた「田んぼとーぷ」を作っています。稲刈りが終わったあとの田んぼを見ると、「このあと田んぼはどうなるの?」「冬のあいだは何も育てないの?」と思われる方も多いかもしれません。
実は、稲刈り後の田んぼは次の一年に向けた大切な準備期間。この時期に行う管理が、翌年の稲の生育や田んぼの環境を大きく左右します。
本記事では、そんな冬の田んぼでの取り組みをご紹介します。


稲刈り後の田んぼで、菜の花を育てる
稲刈りを終えたあと、冬の田んぼで行う作業。それは、菜の花を育てることです。
「え?なぜ今、菜の花?」そう思われる方も多いかもしれません。
その理由は、菜の花を“すきこみ”するためです。

すきこみって、なに?
「すきこみ」とは、育てた植物を刈り取り、土の中に混ぜ込む作業です。
畑や田んぼの表面にある植物を、スコップや機械で植物ごと土に戻していきます。
つまり、菜の花は“育てて終わり”ではなく、土の一部にするために育てているのです。

なぜ、菜の花をすき込むの?
稲刈り後の田んぼの土は、下記のような状態になってしまっています。
- 稲を育て終えて少し疲れている
- 踏み固められて硬くなりやすい
- 肥料分が土に残っている

そこで、菜の花を育て、春先にその菜の花を土にすき込むことで以下のような状態になります。
- 土がふかふかになり、水をたくわえやすくなる
- 土の中に空気や水の通り道ができる
- 余分な栄養分が自然な形で土に戻る

このように、収穫を目的とせず、土を元気にするために育てる作物を「緑肥(りょくひ)」と呼びます。
つまり菜の花は、「土を休ませ、整える作物」としての役割を果たすのです。
おわりに
菜の花は、土をふかふかにし、水をたくわえやすくするだけでなく、冬場の土の流出を防ぐ役割も果たします。
さらに、土に残った栄養分を吸収して土壌環境を整える働きや、冬から春にかけて田んぼの景観を豊かにする効果もあります。
当社が整備する田んぼとーぷにおいても、稲刈りのあとから、次の一年はすでに始まっています。
稲刈り後には菜の花を用いた緑肥を管理行い、翌年の稲作に適した土壌環境を整えています。



