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Vol.16 浮世絵を通じて見る水辺の人々の営み

古谷野 景久

自分が初めて浮世絵というものに興味を持ったのは今から十数年も前の事、当時ヨーロッパを貧乏旅行していた際に観た数点のゴッホの絵でした。 主に歌川広重の浮世絵をモチーフとして描いたその作品には、日本人の私からすると違和感はあるものの、大胆に描かれた梅や川橋、富士山など、 遠い国で日本の自然が描かれていたことに興味を覚えました。 

以来、葛飾北斎の木版画の収集が多いボストン美術館などを訪れ、ちらほらと浮世絵を見てきましたが、 人々の営みが生き生きと描かれているのが分かりました。その営みと一緒に多く描かれているのが、その当時の自然です。(作品名はあげませんが、) 畔道を歩く旅人や稲刈りの様子、湿地帯に川と橋、海と船、当時の人々がいかに密接に水辺と関わってきたのかがよくわかります。

現在、浮世絵の多くのコレクションが海外にあり、私と同じように日本の美しい自然を、浮世絵を通じて見ている他国の人が多くいるかと思います。 (中にはクイックシルバーのようにロゴにしてしまう人もいたり、、、)ですが、残念ながら彼らが今日本を訪れても、そのような光景に出合える事は少なくなりました。 人々の営みがこの百数十年で急速に水辺から離れ、畔も川も波打ち際も、すっかり管理のしやすいコンクリートで覆われているのがこの現代です。 少しずつ、この仕事を通じて水辺との関わり合いの場を増やし、復元ができたらと思います。

'14.03.

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